ジョジョジョ・メモリーズ

ジョーカーズと戯れる紙のオタクの日記

その手で未来を掴め〜仮面ライダーフォーゼ感想〜

どうもShinです。

久方ぶりの平成ライダーの感想記事となっております。

「青春」という今見た年代としてはかなり刺さる内容のライダーということでこれまで以上に自分の中で言葉にするのが難しいライダーだと思っていますが、まずは向き合って行こうと思います。

 

 1.「友情などくだらない」「友情はダチだ」

前者は終盤での我望理事長のセリフの方が印象が強いですが、賢吾も当初はこのスタンスでしたし、ライダー部を否定すらしていましたね。

弦太朗のスタンスは一貫して後者であり、決して誰も1人にしない、皆が「ダチ」であるとして全員に向き合おうとする姿勢がヒーローとしての彼のあり方でした。

ゾディアーツスイッチというのはその力で「1人だけ」怪人として進化するという描写が強かった様に見受けられます。コンプレックスを利用され、怪人という特異な存在として周囲から孤立してしまう。

しかしライダー部は、中でも弦太朗はその1人に「全員」で向き合うことで問題の根本からの解決を目指していました。

1人では強くなれない、でも1人で強くなっても意味がないというのは我望理事長とライダー部の対比とも言えますね。

その姿勢が象徴的な回として好きな回は11〜12話、30〜31話ですね。

賢吾が1人宇宙に取り残されても、自分達とは違う方向から「友情」と向き合い、結果フォーゼと対立することになったとしても決して1人にさせない。

必ず手を伸ばし手を伸ばすことで助け合えるという、どこかで放浪を続ける無欲な青年が最後に気づいた一番大事なことを最初から悟っていて、それにまっすぐ向き合って来た彼の姿勢がたまらなく好きです。

 

弦太朗1人でもそういった存在に向き合う回として印象的なのは21〜22話ですね。

教師、もっと言えば少年少女からすれば「大人」というのはどこか1人で完璧に見える存在であり、当然自分たちに正しく向き合ってくれるというものだという幻想に似た期待が少なからずあります。

しかし大人といえど人間です。生徒達が悩むのと同じく彼らとの向き合い方に迷うこともあれば教師自身にも夢や目標があり、その問題により「1人」で向き合わなければならないことが多いのです。

1人で強くなる方が良い、教師をやめる!となった宇津木先生に、弦太朗は「ダチだから」と向き合い、友情のシルシを結びました。

1人にどうしてもなりがちな先生に向き合った生徒、というこれまでの弦太朗のスタンスを踏まえると当然であり、若者としては非常に特殊なこの行動がが本当に好きです。

最終話でのかなり強引に大杉先生を宥める描写が個人的にとても嬉しかったです。

ちなみに12話、22話、最終話は本気で泣いた回です。

2.「君が泣く時間ぐらいは俺たちが稼ぐ!」

 重すぎる使命を1人で背負っていた彼を助けるべく手を伸ばした弦太朗と仲間達を一度は「ごっこ遊び」と拒絶した賢吾ですが、MEGAMAXで放ったこの一言が彼の素直な気持ちを表していて、仲間を思う心にしっかり向き合えているところがすごく好きです。

弦太朗が賢吾に手を伸ばしたのはもちろんそうなのですが、この時とコズミックの時の様に「弦太朗に真っ先に手を伸ばせる」存在であるのは賢吾ただ1人であると思っているので、親友という言葉がこれ以上似合う2人もいないのではないでしょうか。

最終回で賢吾を全力で送り出そうとした弦太朗が天高で教師として待っている、というのも本当にいい描写ですね。

同じくJKに対しての「君と俺はどこか似ているように思う」という言葉も本当に誰にでもある「素直になれない」という弱点が一番の弱点である彼の成長を感じてとても好きなシーンです。

最後の最後の手紙の描写は「取り戻した日常」の描写としてあまりにも完璧だったので本当に歌星賢吾という男がライダー部の中で、仮面ライダーフォーゼで一番好きです。

 

賢吾と似ていると言われたJKですが、次点で好きなキャラクターです。情報収集能力と対応力はもちろんの事、諜報員として最も重要な「逃げる事」ができる、ただその場から逃げるだけでなく守るべき時には体を張れる強さを持った彼はライダー部の要であると思っています。ただ1人FINALで弦太朗の側にいるのがJKである、というのも好きなポイントですね。

 

 3.仮面ライダーメテオ

最初は完全に別の物語として進み、クールでダーティな2号として対立するという非常に良い展開だったのですが、流星はあまりに真面目すぎたので後半から少々穴が目立つようになる、というこれまで見てきた2号とは路線の異なるキャラであると感じました。

こと友情に対しての向き合い方は賢吾の使命と同じく「背追い込む」という形だったので31話での流星に対する賢吾の怒りや、手紙での「その思いで守ってくれ」のも非常に好きな描写だったのですが、コズミック以降の彼は本当にただひたすらに真面目だったので2号ではなくW主人公として捉えて見ていました。7人でのフォーゼと1人でのメテオ、という対比が好きだっただけに少々残念ですが、それでもメテオも良き「仮面ライダー」だと思います。

 

4.終わりに

たびたび出る表現からまだ自分が前作に囚われていることも伝わっているでしょうが、本当に描写全てが綺麗にまとまっていて「日常」と「非日常」のギャップという好きなテーマを描いていてとても好きな作品でした。配信を見ながら何度も泣いたライダーというのもこれまでにない体験だったので、やはり「青春」という題材には感じるものも多いですね。

完全に余談なのですが、この配信からしばらくして配信開始した通りすがりのライダーの方は終始「なんだこれ…」としか思わなかったので感想が書ける状態ではないのが少々残念です。

 

それではまた次回のライダー感想か、別の記事でお会いしましょう。

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