ジョジョジョ・メモリーズ

ジョーカーズと戯れる紙のオタクの日記

”諦め”という言葉が最も似合ってしまったゲーム〜装甲娘感想〜

どうもShinです。

 

 

アプリ「装甲娘 ミゼレムクライシス」のサービス終了が決定しました。

ダンボール戦機シリーズの続編との触れ込みのもと、多くの過去作ファンを取り込んで盛り上がっていくはずだった本作。

私自身もシナリオ、細部のこだわり、キャラの細部から見える原作へのリスペクトなど本当に大好きな要素の多いゲームであり、このブログでも一度取り上げたことがあります。

 

jojojojokers.hatenablog.jp

 

 

ただし、世間での風当たりは強過ぎると言っても良いほど強く、「ダンボール戦機の擬人化」という認識だけが先行して原作のファンからの否定的な意見も多い作品でした。

それでもゲームが面白ければ、そんな声を打ち消せるぐらい大きなコンテンツになるだろう。

私はずっとそう考えてある時まではこのゲームをプレイしていました。

 

そう、「ある時までは」。

このゲームはそのコンテンツ力の全てを投げ捨て、”諦め”という言葉がこれ以上なく似合うサービス展開をし続けてきました。

このブログはそんな諦めを振り返ることにした、強化ダンボールの中に取り残されたかつての装甲娘ユーザーによる、「この過ちを2度と繰り返してほしくない」という墓標です。

 

 1.問題点①ゲーム内資産にまるで生まれない価値

ソーシャルゲームというのはその特性上、キャラクターの育成のために「経験値素材」、「レベル上限解放素材」「レアリティ上昇素材」「その他装備」と言った複数の素材を使っていきます。

本作においても例外ではありません。そしてここが本作の明確なゲームとしての欠陥を生み出していました。

経験値資材とレベル上限解放資材はゲーム内通貨を用いて購入する、クエスト報酬などと潤沢過ぎると言って良いほど配布されていましたが、一方で「レアリティ上昇素材(以降「ユニットチップ」)」と「その他装備(カスタムパーツ・ACCM)」の入手難度が極めて高く、1つのキャラクターを完全な状態にするためにはとてつもない労力と時間を要する仕様でした。

 

まず最大の問題であるユニットチップに関して。ユニットチップは

・各キャラクター1日3回、スタミナ20ずつを消費して行える「ミラージュバトル」での入手

・ガチャの被りで手に入る「マルチチップ」の交換

・イベント・クエスト交換報酬

しか入手手段がありません。その内から「ミラージュバトル」でユニットチップはほぼドロップせず、メインキャラと一部のユニット19種類のみ。課金アイテムで挑戦回数自体は増やせますが、そこまでしても手に入る訳ではありません。

ガチャ産のキャラクターの多くは「NEOアルテミス」というオンラインで他ユーザーと対戦するモードか「探索」という一定期間キャラクターをセットしておくことで素材を集める機能によって得られるメダルを交換して集めることが主なユニットチップの入手法になります。

しかし同じような要因で使用するキャラクターの素材がそこに集中しており、そこにガチャの排出率も加わることで「ガチャを回す→マルチチップを手に入れる→一気に交換」という方法が一番効率が良いという状態になります。

ガチャの仕様についてもここで改めて説明すると、星1で1個、星2で10個、星3で80個マルチチップがもらえます。排出率があまりに低いため、マルチチップだけは異様な速度で溜まります。溜まったからちゃんと補填になっているのか、と言われるとそうではなく、交換比率が一定回数を超えるごとに上がっていき、最終的な合計では1500個ほど必要なので数回のガチャで得られたマルチチップで1人のキャラを育てることもできません。(下記サイト参照)

soukou.swiki.jp

 

ちなみにガチャの為に使う「コアストーン」ですがガチャの他にスタミナの全回復、NEOアルテミスのクールタイム回復などに使用することができます。

このゲームのレベル上限解放素材は斬・貫・衝タイプと前衛・中衛・後衛のポジションごとに共通(例えば斬・前衛のキャラであれば全員同じレベルにするまでに同じ素材が同じ量必要)なので、必然的にメインクエストの周回を要求されます。スタミナは基本的に10以上必要で、デイリーミッションで配られるスタミナは200程度なので当然ユニットを手早く育成しようと思ったら石をスタミナ交換に使うことになります。もう一方の「NEOアルテミス」のクールタイム回復ですが、ランキング報酬での還元率が低く消費した分に見合わないので多くのプレイヤーはまず通らないやり込み要素です。

 

上限解放素材はイベントやショップ交換でも手に入りますが、1個〜数十個なので多くのキャラを育成しようと思うとクエスト周回の方が圧倒的に得です。そして何よりも強力な単騎のキャラクターではなく、5人のチーム編成によって戦うことが求められるゲームである為、最低でも5人のキャラクターを一定期間継続的に育成し続けなければなりません。

ショップ交換のメインは経験値素材です。最大数手に入る素材はゲーム内通貨(クレジット)によるショップ交換でしか手に入らないので、その他素材と共にまとめて購入し、クレジット

で更新して…という作業の繰り返しになります。クレジットはこのゲームで最も多く手に入る素材である為、必要数を稼ぐだけならショップ更新が一番手早いです。

 

結果育成サイクルはこう言った形になります。

①デイリーの資源調達でスキップチケットを入手。

②スタミナを消費し、レベル上限を解放。

③ガチャを回しマルチチップ→ユニットチップを交換。星を上げ、カスタムパーツとACCMをつけていく。

 

カスタムパーツとACCMの仕様について説明すると、カスタムパーツは星の数毎に最大5個までに装備できる数が増える補助素材の事。その名前の通り、カスタムすることでさまざまな効果を持たせられる他、ユニットごとに固有の「特殊モード」として自動でスキルの発動する組み合わせが存在します。ACCMはユニットの武器ごとに装備させられる共通の必殺技とステータス向上(個体差あり)を持ったアイテムです。余ったカスタムパーツを使ってACCMのレベルを上げることでより性能が向上していきます。

しかしながらこのカスタムパーツは「スパイラルタワー」とイベント報酬、ACCMは「探索」と「連合イベント」でしか手に入れることができません。

スパイラルタワーは1日2回のみ挑戦が可能で、手持ちのユニットが全滅するか勝ち抜くかリタイアまで抜けられないチャレンジ要素の強いモード。相当育成の整ったメンバーを複数組用意した上でないと挑めない上に、報酬でのカスタムパーツドロップも例によって低確率です。

しかも頭・胴体・左腕・右腕・脚という形でカスタムパーツの配置が定まっている上に、脚のカスタムパーツは星5でなければ装備することすらできません。結果溜まった脚のパーツは全てACCMの強化に回されていきます。

ACCMも1日3回の探索で数個単位でしか手に入らない上に、上限解放の為に最終的に数十個必要になります。武器によって使える数も異なるので、毎日ひたすら同じエリアを選択してその度にユニットの編成も変えて…という地道な作業が要求されます。

スパイラルタワーに関してはコアストーンによる挑戦の増加もない為、現実世界での時間を消費することで育成していく必要があります。

 

お気づきになられている方も多いかもしれませんが、全体的な育成を通して課金要素があるのは「ガチャ」と「ミラージュの回数増加」のみ。他は全て現実世界の時間とゲーム内スタミナを消費していくことで得られてしまいます。積極的にガチャを回して新キャラが出ようと出まいと育成ペースは追いつきません。レベル上限もシナリオを追うごとに増加していき、その度に根気よく素材を集めていなければいけないので、「より継続して遊べていたか」が最重要要素となります。

ミラージュバトルとスパイラルタワーにもう少しプレイヤー的なメリットがあれば、育成環境が整えやすく新規参入もしやすかったのではないか…と感じます。

スタミナ配布以降この育成システムに関しての修正はほぼなく、最終盤に差し掛かった今アイテム配布数を増やしているのは「諦め」とも言える対応の遅さと言えるのではないでしょうか。

 

2.問題点②キャラクターが「ない」からこそ起きてしまった悲劇

現在実装予定ユニット含め100種類(内同一キャラのイベント限定版あり)と原作の機体数の多さからリリース1年にも関わらず多くのキャラクターに恵まれている装甲娘。しかしその多さが裏目になってしまったこともあると言えます。

装甲娘は多くの人が誤解しているような「ダンボール戦機のロボット(LBX)の擬人化」ではなく、その技術を応用した新兵器を纏う女の子達です。彼女達は全員、LBXではなく固有の人格やストーリーを持っており、その細部には元としたLBXの機能を彷彿とさせる特性や使用者と似た境遇であったりします。例えばカイザであれば「AIによる予測」という部分が「予言を信じる厨二病チックな女の子」とされていたり、ドットフェイサーであれば「父親との不仲」だったりと(アラタと父親の話は小説版限定なので本当にマニア以外知らないのですが)というような細やかなリスペクトが感じられるものに仕上がっていました。

しかし、先ほど述べたように「LBXの擬人化ではなく新規の固有なキャラクターである」という点が、「毎月プレイヤーからすると誰かわからないキャラクターが次々に放り込まれていく」という事態になりました。新キャラの実装に間隔がない上に、そのキャラに関しては絆レベルを上げて読めるシナリオでしか窺い知ることはできない。これが先ほどのガチャのゲーム的なメリットの薄さ・育成難易度と合わさって、手持ちのユニットを育成しシナリオを読んでいる間に増えた新キャラに対応しきれる様々なリソースがないといった状況に陥ります。

ユーザーが慢性的にゲーム内資産面でジリ貧である為、いかに魅力的なキャラが出ても持て余してしまうのです。

挙句の果てに主要キャラはおろか近日実装されたばかりのキャラの誕生日を公式アカウントで大々的に祝う、原作ゲームでも限定的な手段でしか入手できないマイナーな機体をベースにしたキャラが毎月追加されていくなどユーザーがゲームを遊ぶペースに対して公式がキャラクターを使ったコンテンツ展開のペースを急ぎすぎていた印象を受けます。

また、アニメ「装甲娘戦機」ではアプリ版とは全く異なる世界観で展開しているということも全く周知できておらず、アニメ版から入ってきた新規を困惑させる要素が大きかったことも問題であると感じました。

3.問題点③関係者への冒涜

装甲娘は当初より原作ゲーム「ダンボール戦機」の今なお続く根強い人気と、豪華なキャスト陣を売りにしていました。その「声優を用いたプロモーション」があまりにも雑だったことも大きな問題だと思います。

大々的に宣伝されるのは「声優が豪華であること」。

にも関わらずメインメンバーであるファーストケースの5人の声優に関してはほとんど本作関連での露出がなく、ラジオ番組のメインパーソナリティに抜擢されたのはメインシナリオには関わらないキャラを担当されていた方とお笑い芸人の方の2人。

そんな状況にも関わらずサービス終了後にリリースが予定されている装甲娘TCGにおいては「豪華声優サインカード付き」と宣伝する始末。

www.tcg-corp.net

 原作のレジェンドメンバーを実装したタイミングといい、声優に対する扱いと言い原作関係者や声優の関係者にあまりに失礼だと思うのは私だけでしょうか。

終わるからといって諦めるかのように別メディアに移行して名前だけを借りて儲けようというのは侮辱ですらあるように感じます。

 

 4.それでも諦めきれないから

ここまで批判ばかりを書き連ねておきながら言い訳がましいとは思うのですが、私は装甲娘という作品が、ひいてはダンボール戦機という作品が大好きです。小学生時代本当に模型店キタジマで遊ぶように友人とプラモデルを並べていたあの日々を今でも覚えています。原作のシナリオに関しても今でも思い返して、見返して、あの当時高くて買えなかったWARS以外のゲームに関しても春の500円セールで買った超カスタムをのんびり楽しんでいます。

多くの未プレイの人から「擬人化だ」「男性ファンに媚びるためだけだ」「あの頃が良かった」と言われるたびに「ちゃんとダンボール戦機を踏襲したシナリオで、原作のキャラも出ているし、オリジナルでより面白いシナリオなんだ。だから一度読んでから言って欲しい。」と思い続けて、時には伝えてきました。「ダンボール戦機の復活」という夢のようなシチュエーションを、シナリオという形で昇華し、新たなシナリオとIfとしてこれ以上ない世界観を提供してくれた公式には数えきれない感謝があります。

だからこそ、諦めて欲しくなかったのです。

このゲームはただゲームシステムだけがその他のコンテンツと比較して劣っていたのです。そこさえ直せば、圧倒的に力のある作品でした。

決して「あの頃が良かった」という人達が思い描くように原作を馬鹿にすることもなく、原作を否定することもなく、真摯に原作に向き合ってくれていました。新しいキャラクターに対しても「ダンボール戦機世界の新しいキャラクター」という枠の中でそれぞれの物語を描いてくれました。

ただ、ユーザーに対してもう少しだけ、ほんの少し歩み寄って欲しかった。それだけなのです。

おそらくイベントの内容が繰り返されたり、新キャラの元ネタがマイナーな機体ばかりになっていた頃から、もっと言えばアプリ公式アカウントに対する反応が日に日に衰え、律儀に「俺の知ってるダンボール戦機じゃない」と反応していたアカウントを見ることも無くなった頃から、運営側には「サービス終了」という結末が見えていたのでしょう。内部で終了を決めた正確な時期は分かりませんし、分かることもないと思います。ただ、もう少しだけ作品を諦めて欲しくなかった。

せめてTCGのリリースではなく、アプリ本体を続けられることを考えた施策をして欲しかった。

それが私のこの作品に対する思いです。もう自分では長らくプレイしていなかったし、娘戦機もいまだに追いつけていません。コンテンツを「諦められている」と思った時から自分自身も熱意を失っているので、本来であれば何も言う資格はないと思います。下手すれば「あの頃が良かった」という人達よりももっとタチの悪いアンチですし、そうとしか見えないと思います。それで構いません。この記事は最後の「装甲娘を好きだった自分」の墓標なのですから。

 

タチの悪いアンチなのでせめて最後まで、アプリが終わり、「装甲娘戦機」を見届け、TCGがリリースしてそれすらも終わるまで必死に追い続けて、必死に批判し続けていこうと思います。

もしこの記事を読んで、惨めなアンチでしかない私に共感してくれた方はぜひ前川紘殻(現紘殻)さんの「目を閉じて・・・」をお聞きいただければなと思います。

 

それでは次回、今度は打って変わって明るく楽しい内容の記事でお会いしましょう。

記事に関して何かありましたらTwitterまでお願いします。

@Jokers_Jojojo

 

 

自作ドラフト「物語・ドラフト」備忘録〜変種ルール考察録Vol.1〜

どうも、ご無沙汰になってしまいました。Shinです。

 

私事ではありますが、進学先も決定しようやく身の回りが落ち着きました。

たまに思考の整理のために長文を投下していましたが、正式なデュエマの記事は実に半年ぶり。

そしてようやくデュエマの記事の時間を取ることができたのですが、DMEDHに関しては私が離れている間にルール・プール共に大きく変化しており、満足いく記事に仕上がるまではもうしばらく時間がかかりそうです。大きく変化した分、より魅力的になったDMEDHを楽しむ手助けになるよう、「全力DMEDH!」に関しては来月から新タイトルでの再開を目標にしています。

という訳で前置きが長くなりましたが、今回は以前から構想段階にあった自作のドラフトの紹介記事になります!

 

 

1.デッキがなくても遊べるゲームが欲しい

まずは今回自作ドラフトを作るに至ったのは表題の通り「デッキがなくても遊べるゲーム」が欲しいというのがきっかけでした。

近年のデュエマの参入・継続の障壁の1つに「カードの単価が高い」という点が挙げられます。

積極的にプレイしているプレイヤーであればある程度折り合いをつけていかなければならない話ではあるのですが、いざ新規に始めよう・復帰しようと思ったタイミングで「最初に手にするデッキを選びにくい」という問題は無視できない要素の一つであると思います。

元あるいくつものデッキを同時にアップデート・管理する負担、新規にデッキを組むことの負担。

前者であれば復帰勢に、後者であれば新規参入を考えているプレイヤーにとっては大きな負担であり、実際に復帰・ほぼ新規参入レベルの友人との話題に上がることも多い印象を受けました。

自分で手元に持っておくデッキが1つだけ、他は周りから借りて遊ぶというのも十分楽しいのですが、せっかく人数が集まっても変わらないデッキを変わらないメンバーで遊んでも、いつかはつまらなくなってしまうのではないか。

ドラフトであればデッキがなくてもデュエル・マスターズが体験できて、もしかしたらその中から好きなカードやギミックを見つけて構築してもらえるかもしれない。そう思って構築したのが今回の「物語・ドラフト」です。

 


2.各色プール解説

物語ドラフトの「物語」とはDM〜十王に至るまでの切札ジョーの物語のこと。

今回は主に遊ぶメンバーが〜双極までプレイヤーだった同級生達だったので、DM双極を中心に超天でプールの足りない部分を補完、目玉のエンドカード(ボム)に据えたのは十王編のキングマスター達、という形で構築しました。実は以前にもドラフトを自作したことがあるのですが、その時はカードパワー設定をかなり控えめ*1にしたところ、評判が悪かったので今回は思い切って強力なカードを数枚仕込むことにしました。

 

プールは光、水、闇、火、自然に加え多色とジョーカーズも1カテゴリとカウント。

多色はKGM以外は全て超天編で収録されていたツインパクトとしました。

 

 ・光文明

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(計41枚)

<全体的な特徴>

軽量から重量級までを満遍なく備え、アグロにもコントロールにも絡むことができるカラーリングとして設定。裁きの紋章を活かしたコントロールが狙えるカードに加え、火や水と組み合わせてアグロの補助となるカードを多く揃えました。

 

<ボムとして設定したカード>

《正義の煌き オーリリア》

軽量アグロにおいて絶対的なパワーを誇る1枚。積極的に攻めるならばピックすべきカードと言えるでしょう。コントロールにおいても詰めの一点を担えるほか、攻撃先変更能力も侮れません。

《龍装者 デュオ・コマンドー》

中速アグロからコントロールに至るまで後続を確保し続けることができる1枚。

《龍装砲アルティマキャノン》や《爆龍皇ダイナボルト》などとのシナジーも強く、可能性の塊と言えるでしょう。

 

《煌世の剣 メシアカリバー》

《サッヴァーク ~正義ノ裁キ~》

耐性持ちのコントロール向けフィニッシャー。

前者はより防御的であり、サバキZや同色の軽量帯のシールド増加を利用してしぶとく残ることができます。

後者はより攻撃的であり、高いパワーを活かして攻め込むことができる1枚と言えるでしょう。

 

《鬼の轟き 参角》

コントロール御用達の大型クリーチャー。毎ターン盤面を増やしながら高いスタッツから放たれる一撃は大きな脅威と言えるでしょう。ラビリンスによる攻撃誘導付与も強力です。

 

・水文明

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(計35枚)

<全体的な特徴>

軽量帯から重量帯まで揃えている点は光文明と変わりませんが、こちらの方がより攻撃的な除去やアタッカーを備えているカラーリングです。リソースを即座に打点に変換できるようなカード達が多く、魔導具呪文も揃えているので闇文明だけでは補えない魔導具戦術をカバーしています。

 

<ボムとして設定したカード>

《異端流し オニカマス》

アンタッチャブルを活かしたビートがメインの運用となるプール随一のビート性能を持つカード。踏み倒しメタ効果によってコントロールのフィニッシャーなKGM達を牽制したり、場持ちの良いNEO進化の進化元など環境さながらの起用な立ち回りを見せてくれます。

 

《南海の捜索者 モルガラ/トリプル・ブレイン》

《オニカマス》同様擬似的なアンタッチャブル兼アンブロッカブルのアタッカーとして運用してもよし、同色の《王立アカデミー・ホウエイル》の2枚目としてコントロールデッキでの採用も可能な1枚。

 

《ホースターズ5》

シンプルながら手札を倍にしつつ申し分ないスタッツのブロッカーが立つ点が強力な1枚。コントロールであればピックすべきカードです。

 

《深海の覇王 シャークウガ》

《特級潜湿艦 リゲタリア》

どちらも手札を増やしつつバウンスによる除去が可能な1枚。リゲタリアの方が攻撃的ですが、範囲面で見ればシャークウガの方が安定して相手のカードを処理できる点で差別化されていると言えるでしょう。

 

・闇文明

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(計35枚)

<全体的な特徴>

魔導具を中心に「S・トリガー最強」な防御的な面の強いカラーとしてせっていしました。全体除去、スレイヤーブロッカー、ウィニーメタから確定除去まで幅広い除去を有します。ハンデス・墓地回収を含めて器用なプールに仕上がっている代わりに、明確なボムには欠ける構成になっています。

 

<ボムとして設定したカード>

《九番目の旧王》

最強除去トリガー。この存在により火や水のアグロが大きく牽制されます。

大型クリーチャーの多くもマイナス効果の範囲にあり、見たらピックしても良いといえる1枚です。

 

《凶鬼93号 ジャジャン/冥界からの重低音》

大型ハンデスカード。擬似的な耐性アタッカーか、《デモニック・バイス》として手打ちするかという《モルガラ》の対になるような運用を想定しています。

 

・火文明

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(計35枚)

<全体的な特徴>

小型中心にとにかく攻撃するカラーとして設定。ウィニーの枚数はどの色より多く、高コストもB・A・Dを備えて超攻撃的なカードを揃えました。

 

<ボムとして設定したカード>

《瞬閃と疾駆と双撃の決断》

どのモードを選択しても最大二打点の生成が可能な超攻撃的カード。

このカードにより光や水の小型がより攻撃的になります。ウィニー中心であれば迷わずピックすべき1枚。

 

《“乱振”舞神 G・W・D》

二面除去2ドローをこなす器用な1枚。自然の《トテントンタン》と合わせてアドバンテージの塊のようなカード。こちらは早期にB・A・Dを用いて呪文的に運用できる点がポイントでしょうか。

 

《ガンザン戦車スパイク7K》

盤面のクリーチャーを強化するフィニッシャー。《爆龍皇ダイナボルト》や《デュオ・コマンドー》のような展開系のクリーチャーとのシナジーも強く、中速のウィニーを補強する目的で採用が狙えます。

 

・自然文明

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(計35枚)

<全体的な特徴>

若干防御よりの火文明と言えるような構成に仕上げました。

マナに干渉できる唯一のカラーリングでありながら軽量帯〜重量帯まで隙なくアタッカーを揃えている点も注目です。この色のボムはジョーカーズに委ねたため、若干地味めです。

 

<ボムとして設定したカード>

《カワモリデン/リーフストーム・トラップ》

自身をマナから降らせて唐突な打点生成ができる他、呪文面での除去、それらをスマッシュ・バーストで合わせての既に打点となったカードをマナに変換しつつ除去など序盤の動きを作る1枚。

 

《トテントンタン》

《G・W・D》と同じく強力な除去。こちらはマナへの干渉もできるためコントロールにおいても運用することが可能な点でしょうか。

 

・ジョーカーズ

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(無色10、赤8、緑9、青8、計35枚)

<全体的な特徴>

他の色では担えない役割を補完する、どのデッキであっても”切り札”として運用

できるように設定。無色でどのデッキにおいても活躍が狙えるカードから、赤の除去トリガー、緑のサーチやフィニッシャー、青の防御面の補完が主な役割です。

 

<ボムとして設定したカード>

《オラマッハ・ザ・ジョニー》

緑に不足していたフィニッシャーとして、かつこのプールの数少ない全体除去として存在する1枚。即時二面除去二打点を生み出す攻撃的な1枚です。

 

《ジョット・ガン・ジョラゴンJoe》

コントロールで除去を放ちながら三点を生成するフィニッシャー。マナが伸びるか時間を稼げる構成であれば積極的にピックすべき1枚と言えます。

 

《あたりポンの助》

ピック中の知識・マナカーブなどから相手のデッキの中身を当て、フィニッシャーを無力化することもできる1枚。ドラフトならではの駆け引きを生むために採用しました。

 

・多色

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(計25枚)

<全体的な特徴>

KGMを中心に各色を補完するような役目を担っています。

どのデッキであってもフィニッシャーとして申し分ないラインナップですが、特筆すべきカードに関して次項で解説します。

 

<ボムとして設定したカード>

《鬼ヶ覇王 ジャオウガ》

鬼タイムから放たれる唯一の完全な全体除去と即時三打点は覇王の名にふさわしい性能。相手のあらゆる戦略を破壊することが可能な強力な1枚です。

 

《キング・マニフェスト》

ハズレとなるカードタイプが存在しないため、キャストした瞬間に何かが起こるカード。マッハファイターを備えている点は無視できない強力なポイントです。

 

 

というわけで物語全プール241枚をご覧いただきました。24「1」枚です。

…勘の良い方ならここで気づかれるかもしれませんが、本来240枚を5人で分け合い、48枚中から40枚を最終的なデッキにするつもりで構築していたはずが何故か1枚余分に入っていました。

終わって初めて気付いたので記事にするかも悩んだのですが、大きくゲームに影響はなく、ピック中にも気づかなかったのでこのまま進めることとします。大変申し訳ありません。

 

 

3.ピックと講評

今回の物語ドラフトは復帰勢を中心とした友人達と一緒に遊ぶ目的で構築しました。

ピックを眺めているだけでもプレイヤーの個性や考え方が見えてとても楽しいので、遊んでみた参考として共有させていただきます。 

 

・Shinピック

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《メテヲシャワァ・ヲヲロラシアタァ》を一巡目にピックした瞬間に火水が確定、気がついたらいつも通りのシータカラーに仕上がっていました。本当にシータしか組めないなお前

《トテントンタン》や《G・W・D》を両方ピックして方向性が決まったことが大きい印象ですね。あとは《カワモリデン》で綺麗な3ターンスタートが決まった試合や《頑固水産ガンパチ》も想定より通りが良かった印象です。

結果は2−2で、《ジャオウガ》や《参角》を超えられなかったことが敗因でした。

 

・店長くんピック

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遊戯王MTGのプレイヤーであり、「殴るのって意味わかんなくね?」と豪語する店長くんはこのプールでも光水闇のエスパーで見事にコントロールを組み上げていました。無色ジョーカーズによる補完もさることながら、《ホウエイル》《モルガラ》共に漏らさずピックしており、《参角》を使いこなして3-1。

 

・友人Tくんピック

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ポケカプレイヤーでありドラフトをプレイした日に若干デュエマに復帰したTくん。彼が持ち込んだ「5CジョリーJoe」には《裏切りの魔狼月下城》が4枚入っており、あまりの容赦のなさに一同の爆笑を誘いました。

そんな彼は《ジャオウガ》《オラマッハ》《マニフェスト》を強欲にピックし5色コントロールを構築。《九番目の旧王》まで加わりビートに対して無敵とも言える布陣で見事3−1。

 

・iwasiくんピック

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遊戯王から「青単ムートピア」の存在を知りデュエマのトーナメント環境に殴り込んだ猛者。シールド戦CSに参加したこともある彼は、《爆龍皇ダイナボルト》をベースに《デュオ・コマンドー》や《スパイク7K》でのアグロを狙う構築に仕上がっていました。コントロールがやはり超えられずといった形で2−2。

 

・友人Jくんピック

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令和の時代に1枚の《スクランブル・チェンジ》を引き抜き、《超戦龍覇モルトNEXT》を走らせる生粋のモルネク使い。KGMを3枚ピックし、《メシアカリバー》と《剛力羅王ゴリオ・ブゴリ》を組み合わせた攻勢を見せるなどするも、コントロールの壁が厚く惜しくも1-3でフィニッシュ。

 

4.終わりに

さて久しぶりのデュエマ記事リハビリとなりましたが楽しんで頂けたでしょうか。

ドラフトは競技を楽しんでいる人も、デッキを組むのが好きな人も、友達とデュエマすることが好きな人でも誰でも遊ぶことができるレギュレーションです。

人数がいるコミュニティで皆で遊ぶルールとしてはシールド戦もこれ以上なく面白いのですが、同じドラフトでもその度にパックを用意しなければならず、そう何度も遊ぶことができるレギュレーションではない点がネックです。

このようなドラフトであれば何度も遊ぶことができ、カードが増えるたびにプールの見直しをすることでいつまでも遊び続けることができます。

ぜひ皆様もドラフトを楽しんでみてはいかがでしょうか。

今年度はDMEDHに加え、こうした変種ルールに関しての記事やアドバンス・オリジナルのデッキに関しての考察などもどんどん増やしていければと思っているので、お暇な時にお付き合いいただければ幸いです。

それではまた次回の記事でお会いしましょう。

記事に関して何かありましたらTwitter(@Jokers_Jojojo)までお願いします。

*1:《爆子分ダイゴロウ》だの《闇からの復権》を強いと感じるゲームは地味を超えてつまらないんだよ

「不動遊星」になろうとした奴が5D‘sを完走した話〜Shin・Log〜

どうもShinです。

今回はゆるゆるとした感想ブログ。遊戯王5D‘sのBSテレ東再放送が終わったのでそれに付いてちまちまと書ければなと思っています。

肩の力を抜いた文章を書けると良いという最近の流行(?)に乗って全体的にふんわりしてるので気が向いたら読んでもらえれば嬉しいです。

 

・視聴前の「不動遊星」観

作中でもそうなんですが、本作主人公である不動遊星は何かと「英雄」として崇められている存在です。

チーム5D‘sのリーダーとして、シティとサテライトという境界に隔てられた住民を真の意味で繋いだ人物。

圧倒的なカリスマを持ち、常に他者の為にデュエルを続けてきた彼。

「人と人を繋ぐ遊星粒子のような存在であれ」という父親のある種呪いのような名前。

更にはその父親の起こした事故により仲間を始めとする多くの人々の幸せを奪ってしまったという重圧。

なんというか、遊星は「世界」というデッキにフィニッシャー兼初動兼受け札みたいに搭載されたカードというか強く「役目」を持たされて生きてる人物だなと視聴を終えた今でも思います。

僕の中での遊戯王5D‘sの事前知識は作中におけるゲームの大まかなルールと作中世界観、それに加えて不動遊星の詳細なデータでした。

 

だって不動遊星って、めちゃくちゃかっこよくないですか?

優しくて強くて賢くて仲間がいる。おまけにどうやら世界を何度も救って未来に向かうらしい。

存在を初めて知ったのは中学時代だった訳ですが、その時には既に僕の中でも「英雄」だったんです。

 

中学生当時にデュエマの隣にあったブックオフの30円ストレージとシンクロンエクストリームだけで遊星の「ジャンクデッキ」をイメージしたデッキを組みました。

繰り返しますが本編視聴前です。でもデータだけから伺える人間性にめちゃくちゃ惚れ込んだんです。

f:id:Shin_Jokers:20201109223032j:image

 

 

今見るとシューティング・クェーサー・ドラゴンがないのが本当に面白い。

そんなこんなで遊戯王5D‘sの再放送が始まりました。

 

 

・視聴中の感想

「いや治安わっる」というのが第一印象。

「治安維持局」とかいう国営ヤクザによってサテライトの住民は隔離された挙句ボロ雑巾のように労働に従事させられ、犯罪を起こせばマーカーを入れられて女子供だろうがリンチを受ける。あと命より大切なデッキを奪われたりする。

前半の治安最悪時期を抜けて、WRGPぐらいからはなんか程よい明るさになるんですけどそれでも泥臭い世界だな〜という印象が。

泥臭さとはまたちょっと違いますがデュエル中にちょくちょくバイクの駆動音がするのが本当に好きですね…5D‘s視聴後はライディングデュエルしてないと違和感を感じるようになるらしいんですが、個人的には見た目よりも音がしないことに違和感を覚えそうです。

遊戯王の醍醐味はデュエルな訳ですがチームユニコーン戦とかは本当に好きですね。カードゲームやってるとああいう流れるような戦略とか、チームで戦うこととかの意味とかを考える上でもすごい印象深い回でした。

ネットのネタ部分がちょいちょい見える(元ジャックとか本当に面白かった)のも見てて好きだったんですけど、プラシドだけは何度も見たのでいざ3週ぐらいかけて真面目にデュエルされると「どうしてDホイールから分離しないんだ……」と思って見てました。

 

・Z-ONEについてと視聴後の「不動遊星」観

遊戯王シリーズの伝統である「もう1人の自分がラスボスである」という展開。

遊星は人格が増えたり闇堕ちしたりといったことはしませんでしたが、代わりに「不動遊星という英雄」を自分に降ろしたZ-ONEという存在と戦うことになりました。

肉体を改造し、アクセルシンクロを身につけ「皆を導く者」となったZONE遊星。(対峙したZ-ONE本人というよりかは“不動遊星を降ろした姿“を示す為の暫定的な呼称です)

ここまでの本編を見ていると分かる通り「導く」ことは不動遊星が成した「結果」であって、「手段」ではないんですよね。

後世の記録だけを元に見た遊星って多分とんでもない英雄なんですけど、実際はそうではなくて。

ジャックとの和解を経て、アキの心を開き、鬼柳を絆で救い、ゴドウィンの本心も絆の中で受け止め、ブルーノとの別れによって「救うこと・守ること」の真の意味を悟り、共に戦った「仲間の力」を合わせることで、限界を超えたリミットオーバーアクセルシンクロに辿り着く。

記録に残った「不動遊星」はおそらくその1人の力で未来を切り開いた存在と映るのかもしれませんが、実際の不動遊星は1人では決してなかったんですよね。

もちろんZ-ONEの刺客であったブルーノもといアンチノミーの介入による部分が大きいですし、彼の存在がなければ決してZONEを救う結論には至れません。皮肉なことに、Z-ONEを打ち負かしたのは二つの意味での「仲間の力」だった訳です。

 

僕は崩れていく道路で手を伸ばしても助けを求める「仲間」を助けられなかったZONE遊星の叫ぶ「皆!」が特に印象的なんですが、ZONE遊星は仮にこの時救えなかった「仲間」の名前を1人でも呼べたのでしょうか。助けを求めていた市民達は「不動遊星」ではないZ-ONEの本当の名前を知っていたのでしょうか。ZONE遊星が誰1人として個人名を口にしないところが、本物の遊星との違いに感じます。

 

正史の遊星であればこの局面で絶対に“名前“を呼びます。例え他に助けられなかった仲間がいたとしても、目の前で助けを求めた仲間の“名前“を呼ぶんです。デュエル中は「アンチノミー」と呼んでいたブルーノを最後には名前で呼んだように。

正史での彼の言う“仲間“と彼はちゃんと1人1人と向き合っているし、シンクロしているんですよね。その証が赤き竜の痣だった訳ですし、「離れていても繋がっていられる」としたところで役目を終えて消えていきました。

 

Z-ONEの目指した「正しい心を持つ人々を自分が導く」という構図は遊星という英雄が成した「結果」だけを模倣した紛い物でした。

本物の遊星がZONEにその望みを託された上で、人々が正しい心を持って歩む、という未来の達成の鍵となった人物がイェーガーというのも非常に好きなポイントです。

イェーガーってゴドウィンの「キング」(これも英雄の偶像化でありトップになる者が他者に影響を及ぼす図)の作成に加担し、ゴドウィンなき後も治安維持局の権力にしがみつき続けて家族を守る為にイリアステルに付き従い、と「人間のマイナスの感情」が行動原理であることの多いシティ住民の象徴みたいな人物なんですよね。序盤はずっとサテライト生まれをバカにし、最終盤までずっと強い物に巻かれて自分の保身と利益が最優先。

アーククレイドルの決戦を経て彼が変化したことが、誰か1人が導くのではなく互いに同調し合うことで世界を良くしていくという新たな未来の象徴ですし、「治安維持局長官」から「市長」となる彼の姿こそが人が“変わる“ことの象徴でもあるな〜と思います。

最終決戦以降の回で一番好きな描写は牛尾さんと遊星に戻ってくるところところはもちろんなんですがそれ以上に「イェーガー市長と不動チーフの会話」だったりします。

 

・終わりに

きっちり視聴した上で思ったのは「俺の中での『不動遊星』ってZ-ONE的な遊星観だったんだな〜」というのが一番強かったですね…

皆のため、仲間のため、どんな逆境にも打ち勝ち全てを1人で成し遂げる英雄という見方で遊星に憧れていたあの日から随分と経ちましたが、こうして完走した上で一人一人が変われた、最後の遊星が叫ぶ「皆」のうちの1人になれたのかなぁ…と思いを馳せながらこの感想を締めくくりたいと思います。

 

(記事)ライティングデュエル・アクセラレーション!!

 

 

Shinの心情 心と体ってめちゃくちゃ大事なんだよというお話

どうもShinです。今回はいつもとは違ってちょっぴり暗めなお話。

本題に入る前に、この記事の注意書きを書いておきます。 重たい話は読みたくない、という人はブラウザバック推奨。

①誰もがこうすれば解決する!という話ではありません。というか具体的な解決法とかはないです。

②自分の中で区切りがついたので、昔の苦い話もちょっとずつします。人によっては言い訳だと思われることもあると思います。ごめんなさい。

③僕もまだまだこの問題と向き合っている最中ですし、今のところ僕はあくまで経験の話しかできません。読んで頂いた皆様に劇的な変化が起こる訳ではなくとも少しでも進んだり、立ち止まったりするきっかけになればなと思います。それが今の僕にまずできることだと信じて。

 

・心の症状について

黒ろん on Twitter: "視聴者の皆様へ、半年間黒ろんが何をしていたのか、という題でnoteに記事を作成しました。 皆様への報告動画と合わせてご覧ください。 ただいま https://t.co/PtF1RaZ7GQ 半年間休暇を頂いていた時のお話|黒ろん #note https://t.co/RZkYXCxYNl… https://t.co/fJsOBudmcG"

 

本題に入ると、人気DMYoutuber「けみくろ放送局」の黒ろんさんの記事が話題になっていたのでそれにまつわるお話をできればなと思っています。

現在高校3年生の僕ですが中学2年〜高校2年まで鬱病の症状と向き合ってきました。

ちょうどTwitterを始めてしばらくした頃からなので、付き合いの長いフォロワーの皆様からすれば「意味もなく落ち込んでたり、かと思ったら荒れてたりした時期あったなぁ」という感覚な気もします。今でもそんな感じが少しするというのも、仰る通りだと思います。

不安定だった時期にちょこちょこブログにしては消したりしてきたのでそのことを覚えている人もいるかもしれません。

 

・鬱とのファーストコンタクト

中学1年生の頃に元々体が丈夫ではないのに満員電車で1時間かかる学校に通い、部活含めて学校で10時間フル稼働。20時頃に帰って課題をこなしてまた翌日通うという生活で肉体がまずかなりダメージを受けていました。そんなところに部活やその他の人間関係でも消耗し、とうとう限界が来て起立性低血圧(起立性調節障害)という症状を発症しました。

自律神経症状(起立性低血圧・体温調節障害・頻尿・めまい) | 介護・ケア | 相談e-65.net

 

この症状だけでも非常に鬱と似ているのですが、こちらはストレスや成長期のバランスの乱れで自律神経に異常が出て、正しい生活リズムを失って体を壊すというもの。症状が出てしばらくして、同様の問題を抱える知人に多く出会ったりと結構な割合の人で起こる症状です。

基本的には食事、運動、服薬、睡眠リズムの調節等を通して生活習慣を改善することで改善しますが、重要なのは「改善」であって「回復」ではないところ。僕のように10代の場合時期と共に改善されて健康な人と変わらず過ごせるようになる場合が多いそうですが、完治自体はしません。体質が変わると言ったほうが適切だと思います。

僕の場合、そもそも生活を変える余裕がありませんでした。朝起きれずに、意識があっても肉体を操作できません。

皆さんの中には小学生の時に「水の安全教室」を経験した方がいるのではないでしょうか。溺れないように水泳教室やプールのある学校で行う服を着たまま水に入ってペットボトルを掴んで浮かぶ練習をする奴です。

あの「服を着たまま水の中を歩く感覚」を想像してください。更にそこに「インフルで熱でのぼせている状態」が上乗せされます。

これが起立性がひどい時の僕の感覚です。最もひどい時はこうですが、マシになれば「ちょっと暑くてだれるけど、なんとか足場の悪い干潟をサクサク歩いてる感覚」みたいなのまでランクダウンしてくれます。

満員電車に1時間耐えるのは、当然無理でした。登校日数は月に1〜2回、行っても保健室で昏倒状態で過ごしていた日の方が多かったです。

朦朧とする意識の中、記憶の連続性もなければ感情を制御することもできない。本当にどうでも良いことで逆上したり、落ち込んだりと心自体にもだんだん余裕がなくなっていました。今でも付き合いのある友人には「まるで話を聞いていない」「何を言っても上の空で生返事だけが帰ってくる」と言われていたのですが当の僕自身は「そうなんだ……(全く覚えてないけどな…?)」みたいな感覚でした。

クラスメイトに酔っ払ってクダを巻くみたいな関わり方をしていた時もあったらしく、全く身に覚えがなかったり衝動のブレーキが完全に壊れたまま無用なトラブルを重ねる中で心も消耗していき、鬱病を発症しました。

 

・なんとか頑張ってご飯を食べよう

最初自分では鬱という自覚もなく、担当の先生からも「鬱だと告げたら余計にショックを受けるだろう」という配慮の元隠されていたのですが、一番鬱で特徴的だったのは食欲の減退。本当にお腹が空かない。

週末だけ「ラーメンを食べたい!」と思って這って登校していましたが、平日の昼は最終的に薄切りのサンドイッチが三切れ。

処方された薬でなんとか二食を維持、朝という時間はこの時期にはすでにありませんでした。

意識が朦朧とすること自体は減ったのですが体は動かない。日々が過ぎるのをじっと耐える。毎日がインフルエンザで休んでいる感覚。

最初の頃こそ罪悪感はありつつ元気がちょっとでも戻ればテレビやYoutubeを見て過ごしますが、エネルギーがないと何も見る気がしないんですよね。

特に母の仕事が忙しかった時期も多く、日中誰とも会話しないまま、口すら動かさず画面が動くのを眺めているとどうしようもない気分になります。

色々改善の為に元気になれそうな方法を模索しても上手くいかない。悪化の一途を辿る中で、きっかけを何度か掴んで復帰しようと無理をしては消耗する。こんな生活が長く続いている間に、色々なインターネットを流れ流れてTwitterを始めます。

 

Twitter、垢バレからのいじめ、人間関係最悪期

出会ってしまいました。悪魔の無限地獄SNSTwitter

もちろん良いことも数え切れないぐらいあります。正直社会復帰のきっかけの8割はデュエマしてる面々と会えたことと言って過言ではないです。

ここでの最大の問題は「具合悪いのになんでSNSやってんだよ」。めっちゃ言われますし、言われました。

今では自分でもそう思いますし、ヤバそうでもツイート途切れない人にはそれとなく離れてねって伝えるようにしてます。

理由に関して話せばこれは本当に陥りやすい罠で、「いつでも人がいる」んですよTwitter

乾いたところにいきなり水を垂れ流そうと自分で思えば垂れ流せます。

鬱にも波があるので、元気な時に話そうと思っていろんな人に絡みに行きます。

10人20人とつながれば最後、こっちが元気じゃなかろうが元気だろうが誰かが常に何か言ってるんです。

それを空っぽのところに全部放り込むわけです。

数ヶ月ぶりに人間と会話するような人間がその刺激を浴びたらもうそれ以前の体に戻れるわけもありません。

僕は人と話さないで鬱が酷くなったわけですから、寂しかったり人と触れ合いたいんです。

簡単に自分の話したい情報だけを共有すると無限の人が押し寄せてきます。たまに石が混じってダメージを受けます。

でもしばらくすれば反応が巻き起こって「どこかにいる」感じがします。

どこか大きな広間に皆がいて好き放題喋れるんです。ずっと喋り続けている僕に「依存」という言葉がこれ以上似合う瞬間はないでしょう。

鬱だなんだというのを差し引いて生来僕はコミュ障で、喋れないのではなく「必要のない情報を過剰に目の前で垂れ流す」ことを会話と認識してしまいがちです。おまけに頑固だったし単純に頭が悪かったのでめちゃくちゃ揉めました。

(覚えてる人はいっぱいいると思います。お恥ずかしい限り。)

インターネット、始めた最初の内って何を放流したら良いかのアウトセーフラインもわかりづらいんですよね。

元々リアルでトラブルが多かった(新学期初日に顔も知らん奴にいきなり下駄箱でぶん殴られて大爆笑のまま帰られたりした)、そんなことを遠慮せずに言ったり鬱の症状合わせて勝手にダメージ受けて荒れてたら見事に学校の連中にバレました。唯一居場所だったところまで見つかって攻撃されたのでめちゃくちゃパニックになったのを覚えています。

LINEでユーザー名を共有され、リアルとネットの境目は消滅。なんとか体調が安定して行った合宿では風呂に沈められ、誹謗中傷の雨あられ

そんな中僕はどうしたかと言えば、起きてる間携帯だけを握りしめて狂ったようにインターネットに張り付いていました。アホです。

 

リアルで言われることは当然インターネットでも言われます。鬱の奴が「たまに混じってた石にぶつかってダメージを受ける」と、致命傷なんです。でも居場所というか、「世界との比較的安全な接点」はそこしかなかった。僕が取るべき正解の行動は、他の居場所を探すことでした。

正常な判断とはとうの昔に別れてしまった僕が他の居場所として選んだのはオフ会。

それは真水か海水かの違いでしかないですし、そんな状態で他人と絡んでも揉めることのが多いに決まってます。

ボロボロの体でTwitterに張り付いていたら当然の如く肉体の状態は悪化。ついに1度目の完全絶食・不眠期間に突入しました。

ここから学ぶことはただ一つ。「弱っている体でSNSに触れたとして良いことは何一つとしてないので、すぐAmazon primeにでも契約して映画でも見よう。」

これに尽きます。皆さんもヤバそうなフォロワーを見かけたらとりあえずその日Twitterを閉じて30分の入浴とストレッチをすることを勧めましょう。ストレッチはともかく風呂はマジで効きました。

 

 

・転校と色々変化して現在に至るまで

依存を断ち切ろうと幾度となくTwitterの出戻りを繰り返し、不安定だった時期に高校生に進級。

今度は出席単位という逃れられない重責に苦しむことになります。満身創痍だった僕にはとにかく学校に行って席に座ることが最重要事項。

この頃から体の方が悲鳴を上げ始めます。食事は以前にも増して疎かどころか、通学途上で嘔吐を挟むようになります。

睡眠の質は最悪。一度寝ると10時間弱昏倒状態が続き、日々の朝の会話の記憶もないほど意識が朦朧としていました。

そんな時期でもTwitterは手放さなかった(なんで??)ですし、徐々に休日の安定感は増していったので、とにかく平日をやり過ごして休日を迎える。たまに生まれたカードをできるタイミングでなんとか生命を実感する日々でした。

例年以上に安定し、充実した日々を過ごした高校2年のGWを境にそれまでの楽しかった反動か2度目の絶食・不眠期間に突入。

「飯食えね〜www」とヘラヘラしていられたのも束の間、本当に胃袋が消えたかのような食欲減退、入眠してからの意識の低下が最大レベルに突入。

この時期から「冗談抜きで明日にはもう目覚められないかもしれない」という恐怖に苛まれるようになります。

単位のプレッシャーが限界を超え、とてつもなく重い腰を上げて転校を決意。

様々な評判や周囲からの評価を気にして最初こそ拒絶していましたが、某有名通信制に転校して以降は徐々に肉体の負担を軽減して今は起床時間や食欲といった身体症状も低減。

長く戦い続けたこの日々を乗り越え、進路に向けて歩んでいます。

 

・総じて

身体症状や心の状態は本当に個人差によるものです。絶対に僕より苦しんでいる人はいますし、僕は自殺願望までは進まなかった(時折口にすることはあっても慢性的に「死にたい」としか考えられないまでは行かなかった)のでまだまだなんとかなる部類だったのかなと思います。今にして思えばまだ自分は周りに恵まれてラッキーだったんだと安堵するばかりです。だからこそ「ラッキーだった」で終わらせたくありませんし、周りの皆さんにもこういう事がある、とただ知って欲しいと願うばかりです。

ただ経験上なかなかこう言った症状は理解されにくいです。というか経験しければ絶対に理解できません。腕を骨折したことがない僕が周りの子が腕を折って大変そうだな、ということを見て知ることしかできないのと同じです。辛さの本質はその人ごとに全く異なるものだと思います。

 

特に波がある事は一番理解しづらい存在だと思います。条件もどういう状態かも本当に人それぞれだと思いますし側から見れば普通にめちゃくちゃ元気です。「なんか今なら行けそうだな〜」とか自分でも思う時もあります。

でもシャドバで例えるなら最大体力が減ってる状態、バッテリーで例えるなら満充電で60%のような状態。

充電自体にも時間が掛かるので、見た目元気だからと言って油断すると深くダメージを刻み込まれます。

 

・最後に

今この記事を読んで少しでも鬱や心の症状がどんなものか分かったと言う方。

ありがとうございます。

何度も言うように辛さは人それぞれでそっくりそのまま経験しないと分からないと思いますし、周りにそう言った症状を持った方が出ると本当にどうしたら良いか分からない事がほどんどだと思います。励ますのが良いのか、そっとするのが良いのかと言うところからも迷うと思います。

どうか周りの辛い人が話しやすい雰囲気を作ってあげてください。辛い事をずっとずっと溜め込めるほど人間は頑丈ではありません。

いつか溢れてくると思います。溢れてくるものを少しずつ受け止めてあげてください。

その全てを受け止める必要はありません。というか受け止め過ぎたり引き摺られたりすると話した側も結構ダメージがデカいです。

「大変な重病人」みたいに触れられるのも辛かったりするので、変わらずに接してもらうのが一番助かると思います。

 

この記事を読んで「自分、ちょっとヤバいかも」と思った人。

まずは一旦立ち止まってください。1秒たりとも立ち止まれない、という状況の人は多分いないはずです。1秒でも歩くのを遅くしてみましょう。

その時に立ち止まるだけにして、後ろを振り返ることはしないように。疲れている時、ボロボロの時に目立つのは心の生傷ばかりです。振り返るとそれら全てを目にすることになってしまいます。「この傷はいつできたんだろう」「この傷は自分が悪かったのかもしれない」「この傷は…」と考え始めてしまうと止まれなくなり、余計に傷を広げたり悪化させたりします。でも痛む傷にどうしても目がいくかもしれません。

その時が休む時です。傷をちゃんと治療すれば、時間はかかってもちゃんと進めます。大事なのは自分を許すこと。現実と理想の間で悩み、自分や他人の悪い所、許せない所に目が向きがちなのですが、まず自分を許して自分に優しくしてあげましょう。そして、ある程度傷が癒えたら誰か頼れる人を探すことに労力を回しましょう。

かさぶたをボリボリと剥いても痛いだけです。「今自分ができること」や「自分の役目」は気にしないで、新しく流れ込んでくる情報は柔らかいものにして、傷が痛まないように気をつけて過ごしていればちゃんと治ります。跡は残ってしまうかもしれませんが、少なくとも今僕はそこまで痛みもがき苦しんでいるわけではない、と言って安心して頂けたら嬉しいです。

 

・どうしても伝えたいこと

心の病気というのは多くの人が仰る通りとてつもなく複雑です。

重ねてになりますが、今もし誰かが傷付いて助けを求めていたら手を握ってあげてください。引っ張らず、優しく握ってあげてください。

9月は心が不安定になりがちですし、この情勢下で誰しも100%安心できる訳ではないと思います。

誰かが手を握る助けに、傷をしっかりと治せる助けになっていれば幸いです。

長く拙い文章になってしまいましたが、きっかけがないと僕自身も恐らく喋らないことだと思います。

カードゲームという娯楽は特に多くの人と接する機会の多い趣味です。

そんな中で関わる皆様が、少しでも楽しく安らかに過ごせるように願って終えたいと思います。

 

記事に関して何かあればTwitterまでお願いします。また何か少しでもお困りのことがありましたら遠慮なくDMにお越しください。今はまだお話を聞くぐらいしかできないと思いますが、何かの助けになれたらと思います。

 

@Jokers_Jojojo

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「鬼が出るか、要塞が出るか」DMEDHカバレージ・その2〜僕らの全力EDH!Vol.7〜

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前回に引き続き、今回もDiscordでのオンラインEDHの模様をお届け!

今回は前回とは全く違う、ド迫力の攻防をお届けします!

それでは、僕らの全力EDHVol.7始まります!

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どうもShinです。前回と重なる部分も多いので、早速試合を見て行こうと思います!

 

 

1.第二試合・上〜卵が孵る時、世界は動く〜

(敬称略)

第二試合はTerryに代わり消し炭が参加し、ボム兵、ベータ、新田の4名で展開された。

それぞれの統率者から見て行こう。

先の試合、見事なデッキ破壊で勝利したベータの場には変わらず《零龍》が。

統率者は《漆黒の猛虎チェイサー》。赤黒統率者として墓地を肥やしつつ即ドローが狙える定番の1枚だ。

ボム兵《鎧亜の咆哮キリュー・ジルヴェス》。前の試合での《希望の守り手クラップ》と変わらず攻撃的な赤黒緑3色の統率者のチョイスだ。

新田は九極天門に続き、これまた豪快な展開の狙える《竜のフレア・エッグ》。赤単のドラゴンの踏み倒し主軸のデッキであることが窺える。

今回の試合から参加した消し炭の統率者は《ジョギラスタ・ザ・ジョニー》。ジョーカーズ軸でなくとも単体のスタッツとGR召喚効果で大きなアドバンテージを得られる1枚だ。

 

ダイスロールにより進行順はボム兵、新田、消し炭、ベータとなった。

《零龍》のドローからゲームがスタートする。

この試合においても2ターン目から動いたのはボム兵《再生妖精スズラン》を出し、ブーストをして幸先の良いスタートだ。

続く新田、消し炭がチャージのみで終える中、ベータは《チェイサー》を統率召喚。効果で墓地に送られたのは《BUNBUN・ヴァイカー》。スピードアタッカーを得た《チェイサー》で新田に一撃を加える。

トリガーはなく、そのまま迎えた3ターン目にボム兵《オットコマエ・ピーマン》を召喚。マナを入れ替えるとターンを返す。

新田は《フレア・エッグ》を出すかと思いきや手札から《龍世界〜龍の降臨する地〜》を展開。《フレア・エッグ》以上に安定した踏み倒しを狙う。

消し炭が《「Let it Bee!」》を唱えるのみで終えると、ベータは《ロスト・チャージャー》から《凶鬼09号ギャリベータ》を墓地に。消し炭に《チェイサー》で攻撃すると、ターンを返す。

ボム兵は5ターン目、《キリュー・ジルヴェス》を召喚。《ピーマン》で《チェイサー》を討ち取りマナを伸ばすと、そのままベータを攻撃し、何事もなく攻撃は通る。

《龍世界》を起動した新田が捲ったのは《メガ・デストロイ・ドラゴン》。ここで《龍世界》を犠牲にするのも惜しいと効果は使わず、《フレア・エッグ》を統率召喚してターンを終える。

消し炭は《超次元リュウセイ・ホール》を使い、《大地のリュウセイ・ガイア》を出す。《リュウセイ・ホール》と合わせて2枚のブーストを決め、7マナまで伸ばすと回収はせずにベータにターンを渡した。

ベータは《ギャリベータ》を墓地から召喚。復活の儀で《ボーンおどり・チャージャー》《熱き侵略レッドゾーンZ》を墓地に送り、《ギャリベータ》効果で《S級不死デッドゾーン》《龍装鬼オブザ08号/終焉の開闢》を落としてドローと順調に場を整える。

《ダンシング・フィーバー》を使用し更なるブーストを決めるボム兵。《キリュー・ジルヴェス》で消し炭のシールドに攻撃。ようやく見えたトリガーは《ハムカツ団の爆砕Go!》。3000以下破壊のモードを選択し、ボム兵は蘇生して再利用することを狙ってか《キリュー・ジルヴェス》を統率領域ではなくそのまま墓地へ戻した。

新田が再び《龍世界》を起動すると《アクセル・カイザー「迅雷」》が現れる。《フレア・エッグ》からは《仰天無双鬼セブン「勝」》が捲れ、一気に強力なドラゴンが場に押し寄せる。《ミスター・アメッチ隊長》を召喚すると、《鬼セブン「勝」》でベータに攻撃する。攻撃時効果でシールドから現れたのは《希望の絆鬼修羅》。参加者がどよめく中、ベータとのガチンコ・ジャッジ。《ジ・エンド・オブ・エックス》を捲るベータに新田は《超戦龍覇モルトNEXT》を捲る。ガチンコ・ジャッジを制した新田は《モルトNEXT》ではなく、《「必勝」の頂カイザー刃鬼》を回収。更なるプレッシャーをかける。ベータのトリガーは《最終龍覇ボロフ》。効果で《不死デッド55》を墓地に送り、《ボーン踊り》を回収した。《獄龍刃ディアボロス》を装備して処理を終える。

続けて《迅雷》でボム兵を攻撃した新田。しかしボム兵も《爆砕Go!》がトリガーし、《迅雷》をマナに送る。

攻めの手を緩めない新田は《アメッチ隊長》で消し炭にも攻撃する。消し炭も《クリスタル・メモリー》をトリガーさせ、手札を整える。

その消し炭は《ジョギラスタ》を統率召喚。新田にT・ブレイクをしつつマスターJGRで《シェイク・シャーク》《シャギーⅡ》を出す。しかし新田は《クリムゾン・ビクトリー》をトリガー。《シャギー》の回収は迷った末に見送り、《シェイク》で《鬼修羅》の動きを止める。

ベータは《龍装医ルギヌス/地獄のゴッド・ハンド》《禁断の轟速レッドゾーンX》を捨てると、《ディアボロス》を《破滅の悪魔龍ディアジゴク》に龍解。

《ボーン踊り》を唱えると《”轟轟轟”ブランド》《魔龍バベルギヌス》が墓地に。墓地の儀を使うこともできるが温存し、《「お前の相手はオレだ、ザ=デッドマン!」》を唱える。《ボロフ》に《銀河大剣ガイハート》を装備すると、《ギャリベータ》で《ジョギラスタ》に攻撃。《レッドゾーンX》、《デッドゾーン》と続けて侵略すると、《リュウセイ・ガイア》にマイナス9000を当て《ジョギラスタ》を封印した。続けて《ボロフ》でボム兵に攻撃した後《ガイハート》が《熱血星龍ガイギンガ》に龍解。消し炭にW・ブレイクをするも《父なる大地》がトリガー。《ディアジゴク》を除去し、《威牙の幻ハンゾウ》を場に出してターンを返す。

 

 

2.第二試合・下〜鬼の時間か、未来の一撃か〜

6ターン目、ボム兵も《ロスト・チャージャー》から《ギャリベータ》を墓地に送ると、鬼タイムで軽減された《鬼ヶ覇王ジャオウガ》を出す。これにより盤面は《ジャオウガ》と封印された《ジョギラスタ》を残し更地となる。新田の《鬼修羅》と《アメッチ隊長》のpig、ベータの破壊の儀が待機し、新田とベータがガチンコ・ジャッジ。《革命龍ガビュート》を捲ったベータに対し、新田が捲ったのは《ネクスト・チャージャー》。新田は諦めず、《アメッチ隊長》の効果で《紅神龍バルガゲイザー》を場に出す。破壊の儀でベータが回収したのは《オブザ08号》。各プレイヤーが処理を終えた後、ボム兵はターン中耐性を持つ《ジャオウガ》を生かし、《母なる紋章》で場を減らすことなく《ルギヌス》を出す。その効果で墓地の《キリュー・ジルヴェス》を蘇らせると、状況の確認を行う。

現在ベータと消し炭の手札が9枚、新田が7枚。ベータと新田はマナ6枚に対し、消し炭のマナは8枚、ボム兵は9枚。シールドはベータ、ボム兵が3枚なのに対し、消し炭と新田は2枚。

ボム兵は新田に《ルギヌス》で攻撃し《ギャリベータ》を蘇生。そのまま新田にダイレクトアタックをすると、《革命の鉄拳》のみしか備えていなかった新田はここで脱落する。

《ジルヴェス》でベータに攻撃すると《マッド・デーモン閣下/デーモン・ハンド》がトリガー。《ルギヌス》を破壊する。

 

消し炭のターン。《ストンピング・ウィード》から動き始めた消し炭は《アルティメット無法伝説》を山札の上にセット。ここまでのチャージからも重量級の呪文が多く見え、呪文踏み倒しの術として消し炭が繰り出したのは《紺碧術者フューチャー》。すかさず《ジャオウガ》に攻撃し、《無法伝説》を唱えると∞・ブレイカー、∞パワーアタッカー、バトルに勝つとアンタップする文字通りアルティメット《フューチャー》が誕生する。

《フューチャー》で《ジルヴェス》を仕留めつつ《目的不明の作戦》を捲り、《爆砕Go !》で《ジョギラスタ》も封印を解かれ戦線に復帰する。

フューチャーの攻撃はまだ止まらない。今度はボム兵自身を攻撃すると、捲れたのは《インビンシブル・フォートレス》。シールドを焼き尽くし、ボム兵にダイレクトアタックが通る。

《ジョギラスタ》はタップ状態で封印されていたので攻撃できず、消し炭はターンを返す。

《フューチャー》の猛攻を躱したベータは11枚の墓地を見て意気揚々と《暴走龍5000GT》《百万超邪クロスファイア》を展開し、《インフェルノ・サイン》を唱える。《最終龍覇ボロフ》を蘇生。《ガイハート》を装備し、念には念をと《ハンゾウ》を回収した。《クロスファイア》が《ジョギラスタ》を討ち取る。《ボロフ》で《デッドゾーン》に侵略してブレイク。《ガイギンガ》が龍解すると、そのままダイレクトアタックを決めた。

 

勝者:ベータ

 

3.Special thanks&デッキ紹介

消し炭さん(Twitter:@barrel_S2CA)

ご本人コメント「おんせん県でDMEDHをしている者。盾は焼け、呪文はパクれがモットー。」

「DMEDHをする人たち」のメンバー。

第二試合にのみでしたがご協力いただきました。ありがとうございます。

使用デッキ:《ジョギラスタ・ザ・ジョニー》統率(の皮を被った《紺碧術者フューチャー》統率タッチ緑)

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以下の皆様には2試合続いてご参加頂きました。ご協力頂き本当にありがとうございました。

(皆様のご紹介は前回の記事でも行いましたので割愛させていただきます。)

ベータさん(@wa2saekano)

使用デッキ:《漆黒の猛虎チェイサー》統率赤黒墓地侵略

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新田さん(@ITKnittaarata)

使用デッキ:《竜のフレア・エッグ》統率連ドラ

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ボム兵さん(@Bomuhei0818)

使用デッキ:《鎧亜の咆哮キリュー・ジルヴェス》統率メガメイキング


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 4.終わりに

いかがだったでしょうか。前後編共に大変熱く盛り上がった試合が多く、観戦しながらも興奮し続けた2試合でした。

重ねてご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。

試合自体も今回のカバレージ作成も大変面白く、また機会がありましたら今回ご都合が合わなかった皆様の試合も是非是非観戦したいと思います。またサーバーでのゲームにも私自身の都合が合えばどんどん参加させていただこうと思っています。その時はどうぞよろしくお願いします!

 

・第二試合の感想

第一試合とは一転して全プレイヤーが序盤から火花を散らす熱い展開でした。

《龍世界》《フレア・エッグ》の二段構えからの猛攻に始まり、《フューチャー》による呪文乱打からの大立ち回りは見ていても圧巻の一言でした。

《鬼ヶ覇王ジャオウガ》は個人的にデッキ収録の《鬼ヶ鬼ジャオウガ》の蘇生能力に注目してあまり注視していなかったのですが《アポカリプス・デイ》さながらの豪快な除去が飛ばせ、耐性持ちのアタッカーとして機能する強力な1枚という印象を受けました。

クロニクルデッキの新規では《リュウセイ・ガイア》はもちろんのこと《最終龍覇ボロフ》も活躍していました。トリガー持ちの墓地回収とドラグハートによる拡張性には今後も期待が高まります。

 

 

・DMEDHのカバレージについて

実は以前ブログでの告知を行ったように、半年ほど前にも交流会にて対面でのカバレージ作成を試みました。しかし通常の2人対戦のカバレージとは全く異なり、4人それぞれの情報を全て記録するには2人以上でのメモの作成もしくは映像での並行しての記録を行わなければプレイを中断せず正確に記録することはできないといった感触でした。

ではなぜカバレージという方法を選択したのか。その背景にはDMEDHの試合時間自体が平均して30分〜1時間ほどとかなり長く、動画という方法では見やすくする為に途中で編集を加えると何が起きていたのかわかりにくくなってしまう、という点にあります。

バレージにおいては大まかなゲームの動きや、EDHの最たる特色であるヘイトの推移による駆け引きもより体感しやすいのではないかと考え、今回実際に挑戦してみました。しかし各ターンのマナチャージや手札の正確な情報は(私自身の技量不足もあるとは思いますが)どうしても犠牲になってしまったので、今後改善策を編み出せればと感じました。

オンライン上であればカバレージの作成においても撮影機器を用意することなく手元の端末の機能を用いて録画できること、またオンライン上では交流会以上にデッキの傾向やプレイスタイルに幅が生まれ、DMEDHのゲーム観をより伝えられるのではないかと考え企画を発案しました。ちょうど構想を練っていたタイミングでDiscordでカメラを使用していないユーザーの画面を非表示にできるようになり、「今しかない!」と実行に移しました。

ただこの方法も、今回途中で自分自身がネット回線が切れて録画が中断してしまったり、対戦者の方の回線落ちということも考えられるため今後も「記録」の観点には課題が残ります。

 

総じて課題もあれば成果もあるという良い状態で終えられたように感じます。

この記事を通して、普段からプレイされている方の刺激や「DMEDHというゲームがどういったものなのか」という外観が普段EDHをプレイされていない皆様にも伝わっていたのなら幸いです。

長くなりましたが、ここまでお付き合いいただいてありがとうございました!

それではまた次回の記事でお会いしましょう。

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